https://www.techno-edge.net/article/2022/12/17/634.htmlAIと呪文で、もう逢えない妻の新しい写真を捏造した（CloseBox）

私にも会いたい友達がいます。彼女の兄は腎臓病を持っていました。彼女のお母さまは父方のおじいさまおばあさまが相当なじったようで、彼女のお母さまとお兄さまは川に身を投げ自殺しました。小学1年生の時に私は隣同士の家に友達ができたことを心から喜び、8歳の頃にこの話をおばあさまから聞きました。その地域に影響力のあった「大地主」のご家族のできごとを、私に話せるような人はいなかったのです。

本人は先天性心疾患を持ちながらも30まで生きられたのだから、それでよかったんだと思うんですが私はまだ彼女を惜しんでいます。どんな手術をしても、心臓は大きくなることはありません。彼女は私への最後の言葉として、二度と連絡しないで、と直接よこしたのが今も辛く悲しく感じています。彼女は医者から妊娠を禁忌として伝えられていたため、恋人も友人も自ら作ろうとせず、理想的な、あの10代の女の子が夢に見るような、リードしてくれるような美しい紳士を望んでいました。もし私が男の子だったら、願いを叶えてあげられたでしょうか？

私の周りには男の子ばかりいました。実家が床屋なら父方の親戚も男ばかり、その環境に適応しすぎた私は女の子の友達を求めていました。下校したら遅くとも17時半には店に行かなくてはならない状況では、「いつも一緒」を求めがちな特に小学生の女の子の友達とは深く仲良くなることができませんでしたから、私も、彼女も、独りぼっち同士で、「親友」となることができたのでした。

夢は終わりました。私も写真を捏造できるだけの技術力があればよかったのですが、それは難しそうですから、人生の終わりに、永眠したら彼女の夢をずっと見たいです。

そうそう、最後に今を生きている彼女のお父さまには、連絡しようとは思っていません。私の記憶にすっかりこびりついたあのお屋敷の電話番号には数回電話をしたきりで、しかし自分の娘と同い年の、隣に住んでいた女が今更現れても不愉快でしょう。彼は幼い私にも一度も話しかけることはなかったからです。5人の入っているお墓には行きたいです。